王子と姫が出会いました。

王子君、あたしの不安には気づかないんです。



「あたしもサボりたい…」

「えっ?」

「たまにはサボる…」



微妙な顔をした王子君だったけど、連れて来てくれた。



今日はこの部屋みたいで…。



「冷蔵庫です!!」

「佐和先輩の部屋だからなんでもアリ。はい、姫はお茶」



蘭ちゃんにコーヒーを渡した王子君の隣に座った。



佐和先輩ってだぁれ?



「瑞紀呼んで麻雀にする?」

「姫、ルール知らねぇだろ」

「だよね。やっぱブラックジャックね」

「ポーカーにしねぇ?」



ブラックジャックもポーカーもわからないあたしは王子君の隣に座ってるだけ。



お昼ご飯がかかってるんだって~。



「2ペア」

「はい、フルハウス」

「チッ…」



意味がわからな~い。



蘭ちゃんと王子君って仲良しだなぁ~…。



いつもこうして遊んでるのかと思うと少し妬けちゃう。



「姫、おいで」

「どこに?」

「ここ」



だ、抱っこ?