王子と姫が出会いました。

ベッドに座らせて、涙を拭う。



耳を塞いでる手を降ろし、俯いてる顔を覗き込んだ。



「姫のこと、大好き」

「違うもん…。最近の王子君、よそよそしい…」

「それはね、姫のこと…襲いそうで…」

「えっ?」

「本当はスゲー触りたいし、今すぐ食ってしまいたい…。でも、そう思う自分もイヤで…」



姫に近寄らないのがいちばんの策だったわけで。



でもなんつーか…姫の気持ち、考えてなかったのかもしれない…。



「食べていいです…」



は…い…?



コイツ、意味わかってんのかい?



お子ちゃま姫のくせに…。



「なにするかわかって言ってんの?」

「ううん…」

「じゃあ言うなよ…」

「でもっ!!王子君にならなにされたれたっていいんです!!」



真っ赤な顔でそう言う姫の気持ちにキュン…。



本当に食ってしまおうか…。



このヤロー…。



そんなにカワイくて、俺を誘惑して…。



どうしろって言ってんだよぉ!!