嫌われるのが怖いなんて思ってねぇよ?



まさかそんな気の弱いこと思うはずねぇじゃん。



「ん~、難しい…」



考え込むと唇を触る姫の癖がたまらなくカワイイ…。



このままガバッとイケたらどんだけ楽になんだろ…。



うん、俺は嫌われんのが怖い、ただのヘタレだ。



それは認めよう。



「王子君は終わったんですか?」

「は!?」

「宿題…やったのかなって…」

「あぁ、読書感想文だけ残ってる…」

「面倒ですね~…」



今の状況で読書なんかできるかよ。



姫に手を出したいのに出せない。



この苦痛…マジで苦しいっ!!



「ひ、姫?」

「はい?」

「何時に帰んの?」

「…………邪魔ですか?」

「いやいやいやいや!?め、メシどうすんのかと思って…」



焦ったぜ。



姫のカンが鋭いことを忘れてた。



気をつけなきゃ俺の気持ち、悟られそうだな…。



「帰る」

「えっ?」

「つまんない」



ひ…め?