王子と姫が出会いました。

それからは王子君がバイト三昧で、会えなかった。



だから蘭ちゃんのお家に行ったり。



たまに蘭ちゃんが来たり。



「いつ来ても蘭ちゃんちって広いね」

「そんなことないよ。アイスでも食べる?」

「食べる~!!」

「おい、誰かアイス買って来い」



えっ!?



誰かいるの!?



「バニラスか?それともチョコスか!?」

「グレープ」

「今行ってきます!!」

「早くな」



なにものなんだろ…。



今の人、忍者みたいに現れたよぉ…。



ん…?



「あれ!?」

「なに!?」

「蘭ちゃん…カワイイですね…」

「なにが!?」

「写真があります。瑞紀君との」

「こ、これはちょっと一緒に撮っちゃいますか的なノリで!?」



意味わかんないノリ。



焦ってる…。



机の上にあった写真をササッと引き出しにしまいました。



「好きなら応援したいんですけどね」

「好きじゃねぇから。あんな犬みたいなカワイイ顔したヤツ」



絶対好きだ。