王子と姫が出会いました。

すぐに診察室に入った王子君はなかなか出て来ない…。



不安で不安でドキドキが治まらないよ…。



「城野君とは付き合ってるの?」

「あっ、はい…。心配で…」

「大丈夫よ、あれくらいなら」



一緒に来た保健の先生はそういうけど…。



血がいっぱい出てたから怖かった…。



その時、廊下を走る音と共にやって来たスーツ姿の若い人…。



「城野 王子の保護者です!!」



息を切らせて、汗をかいてる…。



急いできたのか、片手にはなぜか家電の子機をにぎりしめていて…。



「確か叔父さんでしたわね?」

「はいっ!!王子は大丈夫ですか!?」

「大丈夫だと思いますよ」

「よかった…。それなら他にケガした方は…いましたかね?」

「担任の先生を少々、殴ったり蹴ったりしたみたいですけどね」

「アイツっ!!教師には手ぇ出すなって教えただろうが!!」



この方が王子君の叔父さん…。



カッコイイ…。



「あれ…?もしかして…姫ちゃん?」



うわっ、知られてるっ!!