王子と姫が出会いました。

そんな大事な大事な姫が学校で泣いていた。



それは姫が家に帰ってから10日経った頃。



「離婚するそうです…」

「へっ!?は!?マジで!?」

「どっちに着いて行くって…。選べないっ…」



夫婦仲が悪かったなんて初耳なんですけど~!!



ど、どうしよう…。



なんて声かけたらいいんだろうか…。



「姫はどっちに着いて行きたいかわかんねぇのか?」

「はい…。どっちも…あたしはいらないんじゃないかと思うから…」

「なら…ひとりで暮らせ!!姫が選べないなら選ばなくていいと思う!!」

「はぁ…?」

「ワガママぶちかまして親困らせて、最悪、家出でもしてやれ!!お前ばっかり我慢する必要なんかねぇ!!」



生きてんだから。



困らせちまえばいいんだ。



それが子供の特権だ!!



「できる…かな…」

「それは姫次第で…。でも、甘えたきゃ甘えたらいい。と、俺は思いました」

「ありがとう…。元気出ました!!」



姫が可哀相だよぉ~…。