王子と姫が出会いました。

【姫】



王子君といると、幸せな気持ちがたくさん溢れる。



ギュッてされるのは大好き。



暖かいし、ドキドキするし、嬉しいから…。



恥ずかしいけど好きなんです。



だからもっと王子君に触れてたくなる。



ソファーの上で膝を抱えて小さくなってたら、王子君がソファーの下に座った。



栗色の髪がまだ湿ってる…。



無意識に髪に手を延ばすと、ビクッと反応された。



「なにっ!?」

「あっ…ごめんなさい…」

「違う違う!!ビックリしただけ!!怒ったとかじゃねぇよ!?」

「もう触んないです…」



今のは拒否されたみたいでショックだったよ…。



落ち込んだあたしの前を通り過ぎ、キッチンに行った王子君。



さっきから水分ばっかり取ってるんだもん…。



「ひ、姫?アイス食うか?」

「いらない…」

「じゃあなんか飲む?」

「飲まない…」

「今、気まずい?」

「うん…」

「そうですか…」



なんだか壁を感じてしまい、泣きそうなんです…。