どこまでも、蒼く



《俺は幸せに出来ない》

この馨の言葉に少しだけ疑問を持ったが、あまり聞くと馨が嫌がるので、この時は流した。


人にはさまざまな恋愛の仕方があって…その答えに間違いなどはない。
自分が出した答えなのだから。
それはなにも…間違っていないんだ。


そう、お前に教わった。


みんなからの熱い視線を体で感じ、俺たちは学校の中へと入っていく。
いつもとなにも変わらない平凡な生活。
だけど今日からは何かが違う。

それは隣が空席ではないということ。


お前がいる。


平凡だった生活に、ただお前が加わっただけで、どうして最高の生活に変わるのだろう?


気づいていなかった。
この感情はなに?


お前は不思議な力を持っているの─…?


『みんな!おはよー!』

相変わらずウサギのように飛び跳ねて、教室の中に入ったすばる。



…見つけた─…お前を。