『お前に関係ねぇし』
『でも女の子は勘違いしやすいし、すぐ好きになっちゃったりするんだから…』
説教ですか?
俺に説教するなんていい度胸してんじゃん。
陽菜の真剣な瞳に吸い込まれていく。
あの写真の世界に吸い込まれていく感覚と同じ。
そんな陽菜を見て、俺はある考えが浮かんだ。
それは最低だけど、お前を自分のものにしたかったからなんだ。
《陽菜を俺のことを好きにさせよう》
心の中にいる悪魔が動き出した瞬間だった。
可能性はないかもしれない。
だけどこいつも女だ。
千夏のように接していたら、いずれ好きになるだろう。
自信だけはあった。
『あっそ。めんどくせぇな。じゃあねー』
軽く手を振って、陽菜から離れていく俺。
『ねぇ!!』
また陽菜が俺のことを呼び止める。
なに?もう好きになったの?
『また説教かよ?』
『陽菜、これから嵐って呼ぶね!!』
…ねぇ、どうしてかな。心が…小さく弾んだんだ。
誰かこの意味が分かりますか?


