どこまでも、蒼く



俺の目に写った光景は、瞳を輝かして俺を見つめる二人の女の姿だった。少しだけ頬を紅く染まらして。

二人とも同じような格好をしている。
色の抜けた髪の毛や、色黒の肌まで。

外見では俺のタイプではない。


『…俺?』


『そうそう!すごいかっこいいね!今から遊ばない?』


いかにも作ったかのような声で俺に言ってくる。俺は携帯を閉じて、テーブルの上に置いた。


『連れと一緒だから』


いつもこの言葉で断る。そうする諦めてくれるから。


『えーなんで?遊ぼうよ!!』


『…んー?』


早くすばると馨、戻って来ないかな…と心の中で思っていたが、そうはいかないのが現実。

するともう一人の女がいきなり大きな声を出した。


『てか慶汰に似てない!?』



勢いよく弾む心臓。
一番言われたくない言葉だった。


俺はこの言葉が一番嫌いだ。


また、息苦しくなる。