どこまでも、蒼く




紘人は納得をしてくれたのか、ゆっくりと俺の腕を掴んでいた自分の手を離していった。


そして再び気持ちを整える。

ドアノブを押すと、愛しいお前の姿が映った。



『陽菜…』


部屋に一歩踏み入れる俺。
それと共に、部屋のドアが閉まっていった。


部屋の中の空気が冷たくて、体全体に寒さが伝わる。
陽菜は電気ストーブの前にちょこんと座り、顔を下に向けていた。



『…クッキーありがと。美味しかったよ…』



何を話せばいいか分からなくて、まず最初にお礼を言っていた。
けど陽菜の反応はなし。

はぁ…と息を漏らして、ベッドの上に座る。


沈黙が始まる。


慶汰のことは触れたくなかったけど、言わなくてはダメだと思う。
黙っていても悪い気がする。


やっぱりこの世界には俺の居場所はないのかもしれない…。