どこまでも、蒼く



…その夜、俺は呆然としたまま、ずっと外を眺めていた。
降り続ける雪が自分と同じように儚くて、仲間を見ているようだった。


陽菜からもらったクッキーを一口かじる。
たちまちクッキーの甘さが口の中に広がった。



『……甘い…』





…─俺たちの恋もこのくらい甘かったかな?



俺はあることに気がつく。
それは中に入っていた一枚の紙。
ピンク色の紙を広げてみると、こう書いてあった。


丸い可愛い文字は人柄を表しているよう。



《メリークリスマス。
一足早いクリスマスプレゼント。
幸せをありがとう…》




俺は陽菜を幸せに出来たかな─…。



…そして朝が来る。
眠さなんてなかった。
なんとなく寝たくなかったんだ。



午後に近い午前。
俺はある場所に向かうため準備をしていた。


手には、クリスマスプレゼントを持って。



今、サンタクロースがプレゼントを渡しに行くよ…。