どこまでも、蒼く



お前と見る空はいつも晴れていた。
その理由はなんだろう?今も窓辺に置いてある、てるてる坊主が活躍してくれているからかな?

けどそのてるてる坊主は疲れ果てたのだろう。
きっとそれは俺の分身で、俺のために燃え尽きてくれて、俺の心の色を空で表しているのかもしれない。



『お待たせ!ごめんね!』



『あ、うん。全然いいよ』



本当は全然良くないけれど、我慢をする。
言いたくても言えない…この胸の中で引っかかる感じが許せなかった。

けど、俺が陽菜に『慶汰は俺の兄貴だ』なんて真実を告げていたら、俺の居場所はもっと狭くなっていただろう。

今は紘人に感謝をしなければならない。


再び繋がられた手と手。いつもなら温もりがすぐに感じられるのだけど、今は遅い…。

それは心が冷えているから。


もう作り笑いをするのは嫌だ。

じゃあどうすれば?


前向きに物事を考えればいいのか?


ふざけんな。