どこまでも、蒼く



だってさ?
俺と陽菜が付き合っていることは誰もが知っていることだぞ?

毎日手を繋いで下校をしていれば、誰だって感づくに決まっている。

現に、俺達が手を繋いで帰っているときに、後ろで噂をしている人だっていたし、噂なんてすぐ広まるのに。


ローファーと愛の手紙を取り、ぱたん…とロッカーの扉をしめた。


『…まただよ…』


『え?なに?』


とんとんっとローファーを履いている陽菜が俺を見て尋ねてきた。

俺は手紙を陽菜に差し出す。
なんでいちいち陽菜に見せるのか自分でも分からなくなってきている。

ただ、分かること。

それはほんの小さな悪戯心。


陽菜にヤキモチを妬かせたいんだ。


『また、もらっちゃった』


『あ…嵐はモテモテですね…』


『どういう心境ですか?陽菜さん』



こんなこと聞いてごめんな。
でも愛しているからするんだよ。