どこまでも、蒼く



ずっと会いたかったんだ。
ずっと想っていたんだ。

俺はポケットの中に入っていた陽菜の生徒手帳をぎゅっと握る。


見つめ合う俺たち。
絡まり合う視線。

燃え上がる、俺の情熱。


『何してんの?こんなとこで』


平然さを装って、俺は陽菜の隣に肩を並べた。
冷えた階段のアスファルトが、俺の体に冷たさを与える。


『空を撮ってました…。あと…嵐を捜してました…』


この言葉を聞いた俺は、もう自分の気持ちに限界を感じた。
頬をピンク色に染める陽菜を、抱きしめたかった。


…でも今は抱きしめない。
確認したいことがあるから。
自分の欲望をそっとしまって、ポケットからあるものを取り出す。

そう、生徒手帳。


『陽菜、これ。この前拾ったんだ』


『…あ…。どうも…ありがとう…』



そう言って陽菜は俺から生徒手帳を取る。


お前と慶汰の関係は?