こう秘密を話しても、紘人はなかなか信じようとはしなかった。
これ以上なにも言わず、一人で頭の中で整理をしている。
『嵐の友達?珍しい。すばると馨以外に友達来たの初じゃん』
『…うるせぇ。俺に友達が少ないみたいじゃねぇかよ』
慶汰は俺を見下ろして、『違う?』と意地悪そうな笑みを浮かべる。
…ウザい。
その笑顔、かなりウザい。
『あー、まじ疲れた。今まで名古屋に出張だったんだよ。しんどい』
こう言って、ネクタイを外す慶汰。
その姿が様になっていて、格好いい。
一見みたらホストのようで、遊び人って感じなのに。
『名古屋…?』
すると黙ったままだった紘人が小さく口を開いた。
『ん?そう、名古屋』
『紘人、何で名古屋で反応すんだよ?』
『だって俺、名古屋から転校してきたから』


