どこまでも、蒼く



きっと紘人は同情なんてして欲しくないと思う。でも紘人の話を聞いた俺は、心の中で同情をしてしまったんだ。

ごめん。
だけど最後にこう思いました。


お前が出来ないことを、俺がするって。

俺が陽菜を守るから。


『俺と陽菜は本当の双子じゃない。半分だけ血が繋がっているんだ。俺の父親と陽菜の父親が同じで…母親が違う。』


…本当の双子じゃない。…だけど血は繋がっている。
…母親が違う人。


紘人の話をひとつ、ひとつ納得させていく。
そうしないと、また頭の中がパニックを起こしそうで。

ごくんと生唾を呑む俺。手には次第に汗をかいていた。


『じゃあ…なんで…』



『俺の父親さ、愛人がいて、その愛人が陽菜の母親。まぁ俺の今の母親でもあるけど。俺が本当の母親の腹の中にいたとき、父親は浮気して、その愛人に子供が出来たんだ』


『……うん』



言葉が奪われていく。