どこまでも、蒼く



いつもと同じ時刻に、すばるからの呼び出しの電話があった。
俺はすばると合流すると、次は馨と合流するために学校へ行く。

今日の会話はあのこと。昨日の陽菜のことだ。
未だに二人は紘人の存在を怪しく思っているよう。
正直、もう二人の相手をするのは疲れた。
勝手に思っておけばいいさ。


朝のチャイムが鳴るギリギリに俺達は教室に入った。
千夏はいつもと同じように元気に挨拶をしてくれた。
やっぱり心配などしなければ良かったな。


自分の席に座るとある異変に気がつく。
朝からおかしい。
慶汰が起こしにこないこととか…

それと、陽菜の後ろに新しく出来た空席とか…。

この空席は誰のもの?

隣では陽菜が日課の写真集を眺めていた。


『陽菜、この席…なに?』


陽菜は顔を上げて笑顔を見せる。
それと同時に、チャイムが鳴り、担任が教室の中に入ってきた。


一人の少年と共に。


担任の隣には…、
言葉を失うくらい美しい…


お前は─…、紘人。