ぷらん、ぷらんと揺れる小さなマスコットが、俺に催眠術をかけようとしているようだ。
でもそんなの効かないよ。
すばるの答えにまた悩む俺がいる。
相手のことが離れない。嫉妬をする。
思い通りにならない。
例えば、陽菜に対する想いが恋ならば、すばるが言っていることは正しいだろう。
俺は陽菜のことが頭から離れないし、『慶汰に似ている』と言われ嫉妬まがいのような思いもあった。
それに自分の思い通りにはならないということ。
全て当てはまっているような気がする。
すばる説かもしれないけど…これって恋?
『…まじかよ…』
新たに気づく自分の気持ち。
信じたくなんかない。
どうして俺が?
どうして俺が陽菜を好きにならなくちゃいけねぇんだよ。
意味わかんねぇ…。
でも…目を閉じると、そこには青空が広がっていて…それをバックに立っている陽菜の姿が思い浮かぶ。


