「木下さんは何も悪くないよ」 あたしがそう言うと 「私がたまたま聞いた新井さんの転校の話しを長野くんに話しちゃったから…」 木下さんは涙声で言った。 「大丈夫だよ。木下さん。ありがとう」 あたしはそう言い木下さんに背を向けた。 これ以上木下さんの顔を見てはいられなかった。 だってあたしよりも 全然ココロの広い人で 優しくて たいちゃんが惚れるのがわかってしまうから。 たいちゃんはさっきの男子とバカみたいに笑ってる。 たいちゃん ありがとう あたしはココロの中で呟いた。