「俺………新井のことが」 「好きなんだ…」 長野くんが真剣な瞳であたしに言う。 あたしはだんだん顔が赤くなってきた。 長野くんは 背が高くて バスケ部のキャプテンで おもしろいから 男子にも女子にも好かれていた。 学年で一番モテるという噂を耳にしたこともある。 だからそんな長野くんがあたしのことを好きなんて…。 信じられなかった。 「う、嘘でしょ?」 あたしがそう訪ねた。 「嘘なんかじゃない。俺は新井が好きなんだ!」