「暇な時、ここ来いよ。どうせなかなか人も来ないし、使わないともったいないだろ?」
怪我人がいっぱい来たらダメか。なんて先生は笑ってる。いきなりなんなんだろう。けどフカフカベット使い放題っていいなァ。それに、沙希とか連れて来たら絶対喜ぶだろうな。
「本当に来ちゃってもいいんですか?」
「もちろん」
あたしの質問に笑顔で先生は答えた。けど、すぐにその笑顔はどこか黒いものに変わっていく。うわ、なんか凄い嫌な予感。
「ただし、今日の放課後、ここに来い。いいな?」
「へ?」
先生はそう言ってあたしに一枚のメモ用紙を手渡した。わけがわからないあたしは頭の上にハテナマークを浮かべる。そんなあたしなんてお構いなしな先生は、また笑顔に戻って、人差し指を口元に当てた。
「皆には内緒だからな?」

