だって私は……。 「奈美君は? 将来はなにに?」 琥太郎先輩の時の厳しさはなく、爽やかに聞いている。 「私は……、色々あって……」 「色々あるの?」 少し恥ずかしがる奈美ちゃんに、咲良先輩が穏やかに優しく聞く。 「はい。ピアノやってるんで、ピアノの先生とか。でも、テレビとか見てたら普通にOLもいいとも思うし。でも親は大学行って公務員にもなれって言うんですけど、それも悪くないとか……」 「いいね、夢がいっぱいあるじゃん」 咲良先輩の言葉に、隣に座る樹先輩も頷く。