「月夜ぁ、お前またやってんのかぁ」 「高島、今日も綺麗だなぁ。月夜なんか相手してねえで、俺と遊ばねえ?」 「おい、人数増えてるぞ」 「大変だな、同情するよ」 どうやら残念な人は、有名人らしく下校する生徒が口々に声を掛けてくる。 私も帰りたい……。 「お前らもどうだ? 春の息吹を感じながら土手を走るんだ」 笑顔で返してるけど、完全に呆れられてるよ? なんだったら馬鹿にされてるよ? まあ、そんな空気は残念な人にはまったく関係ないけれど。 ああ、帰りたい。