奈美ちゃんの鼻を啜る音が聞こえると、私も思わず涙が落ちた。



最後は咲良先輩。



きっと誰よりも、青春部を好きだった咲良先輩。



青空先輩がいる青春部が好きだった咲良先輩。



花火の後始末をそれぞれが持ち、私たちは静かに砂浜を歩きだす。



咲良先輩と青空先輩を置いて……。



もしかしたら最初で最後になるかもしれない、二人っきりの時間。



中学から一緒だった二人は、きっととても長い時間一緒に過ごして来たはず。



それでも、それは友達として。