あんなに綺麗で完璧な女子なのに、さらに努力しようとしてる咲良先輩なのに、あまりにも可哀想じゃないの?
「言います。やっぱり誤解されたままは嫌です」
樹先輩に掴まれる腕を払い、図書室の扉を開ける。
「おいっ、彩乃っ!」
どうやらちゃんと名前は知ってくれているらしい。
それを少し嬉しいと思いながらも、図書室を出て咲良先輩の姿を探す。
昨日の青空先輩はとても優しかった。
それを思えば、先ほどの言葉は樹先輩が言った通りきっと咲良先輩のため。
好きでもないなら、気のある素振りを見せるのは相手のためにならないと思っているから。


