この人が……。 まだ封のされた様子のない宛名のない手紙は、きっと書くだけ書いてここに忘れていったということ。 いったい誰に宛てて? というより困っているはず。 ここに忘れていることがわかっていれば、ラブレターなどすぐに取りにくるはずなのに、それをしていないのはこれがここにあるとは思っていないってこと。 この文章に心打たれていた単純な私は、遠藤 樹という2年生に渡しに行ってあげるべきだと、そんな使命感に取りつかれた。 よくよく考えたらおかしな話しだったのに……。