寒いので夏の暑さを思い出そうとした。

私が小さい頃、玄関開けたら牛がいた。

厳密に言えば大きなガラスの入った戸を開けると左側に牛小屋があった。
そして、つぶらな瞳の牛がいた。


それが中学の頃か???


突然、牛小屋がその当時としてはモダンな子供部屋に大改造された。

作りつけの本棚。

大きな窓。

窓を開ければ隣との間に川が流れ、家の周りには柿の木や様
々な花。


私を癒してくれた。


夏休み!
大きな窓を開け放つ。

せみがミンミン、ジージーやかましい。
まるで耳の中にせみがいるみたい。

汗がじわっと体のあちこちから吹き出す。

下敷きで顔を扇いだ。

一応、勉強中。

机の下には、氷を少しと水を張ったバケツ。

足を突っ込んだ。

気持ちいいー!

我ながらいいアイディアと思った。

けれど、じきにぬるくなった。


午後、ラジオで英会話を聞いた。

英会話はチンプンカンプン。

せみはうるさい!

暑い!

英会話が段々、耳から遠ざかる。

遂に、私はうとうと夢の中。


目が覚めた。

とっくに英会話は終わっていて、中国語講座になっていた。


私、ますますチンプンカンプン。