「『W』のボスに言う。
君たちの負けだ。
私の戦力は一万だ。
君たちのような寄せ集めのメンバーとは違い、彼らはこの国の軍だ。
君たちでは勝てない。
さあ、降参しろ。
そうすれば部下の命だけは助けてやる」







「馬鹿な人だ」







私は戦うことを選んだ。






かなりの長期戦になるだろう。






四方八方に囲まれ、約四千人を相手をしなくてはならない。







「ヨシト…」







「なんです」






「あなたは逃げる隙があったら逃げなさい。
これは命令よ」






「…」






「あなたはこんなところで死ぬ人ではない。
私が道を作る。その隙に逃げて…」






「アカネ…それは却下だ」








「どうして…」








「俺は逃げない。
好きな女の前で逃げるのは男として最低だ」








「ヨシト…」







「俺はお前が好きだ。
だから今までお前に着いてきた。
そしてこれからも…」










私は恥ずかしくなり下を向いた。











「ありがとう。私も好き…」








私は一人で敵に挑んだ。







きっとこれがヨシトと話す最後の時間だったんだろう。









でもいいの。












最後に気持ちを伝えられることができた。