恐怖の感染連鎖

「くっクラスの連中は『遊んでいただけ』と言っていた。それに篠原自身から、イジメを受けているということは聞いていなかったんだ。だが…」

担任は苦い顔で、続きを話した。

「肩まで伸びていた髪が急に短くなっていたり、机の中に入れていた物が床に散らばっていたりと、目に見えてひどくなっていった。そこで何とかしようとしていたところで…」

「自ら命を絶ったと言われているんですね。正確にはどのような死に方で?」

「ウチの学校の屋上から、飛び降りたんだ」

「遺書も無く?」

「ああ…。警察がいくら探しても見つからなかった。篠原は今のご家族とは血が繋がらないから、それが原因の1つだと言われている」

「養子縁組、ですか。後は受験ノイローゼだったと誰かが証言すれば、立派な自殺ですね」