アタシは1人、屋上へ来ていた。

以前来た時よりも、多くの花束やお供え物がある。

「当然の報いよ…」

低く呟き、花束を踏み付けた。

今、学校では『みぃ』の存在で持ちきりだった。

クラスメート達はどうやら『みぃ』のことは、クラスの外でも話していたらしい。

おかげで『みぃ』の存在に、誰もが脅えている。

「バッカみたい」

だけどアタシは笑う。

「『みぃ』はアタシのことなのに」

『美湖』は『よしこ』と読む。

けれどアタシはその呼び方がキライだった。

古臭くて、イヤだった。

そう言うと彼女はアタシのことを、『みぃ』と呼ぶようになった。

この呼び方の方が、可愛いからと…アタシの双子の妹・紅海が呼んでくれたのだ。