恐怖の感染連鎖

「おっおい!」

「受験ノイローゼは、先生とクラスメート達のでっち上げだったんでしょ? イジメを受けて暗くなっている彼女を、そういう風に解釈してもらうために」

担任の顔色が、青ざめる。

多分口裏を合わせずとも、みんな同じことを言ったんだろうな。

中学三年生ならば、ありえないことじゃないし。

「で? 『みぃ』という存在は何なんですか?」

「あっああ…。それは篠原自身が言っていたことらしい。自分には『みぃ』という存在がついていて、守ってもらっている。だからこそ、自分は明るくなれるんだって」

「それで守護天使なんて言われているんですね。中学生にしては、随分子供っぽいことを口にしてたんですね」

「篠原は…それで明るかった。だがそれをクラスメート達は快く思っていなかったんだろう」