「「キーンコーンカーンコーン!!」」

予鈴がなった。

「桜花~!おはよ☆」
真由香と美帆が2組のドアのところから手を振っている。
でも、あたしの教室はその奥。
2年3組は一番遠いんだ。

「ふぁ~。着いた着いた!」
「桜花っ♪おはよ!ってかどんだけ息切ってんの?!」

同じクラスの紗希だ。

「あっ、紗希!おっはよ~!!今日寝坊しちゃってさ~」
すると。


「ちょっと~!今日席決めだよ?!?遅刻したら嫌な人と一緒の班になるかもしんないんだよ!!」

「えっ、まじで!?よかった遅刻しなくて~。。」


「「キーンコーンカーンコーン♪♪キーンコーンカーンコーン♪♪」」

うわっ、本鈴だ。
急いで席に着き、落ち着かないうちにHRが始まった。

「「おはようございまーす」」

黄色い声が教室にこだまする。

「みなさんおはよう。今日はせきがえだぞ~」

担任が入ってきて、委員長がくじ引きをもってきた。

「今から俺がくじを配るから、番号のところに移動しろ~。」

えーー。そのやり方ってありですかね~。

番号が早いから、すぐ回ってきたそのくじ。



11番。




その瞬間、あたしの運命が決まった。



なんてのは、あのころの彼も、あたしさえも知らなかった。