朝飛くんが転校してきてから数日。
朝飛くんは性格が明るく、男女問わず人気があり、あっという間に人気者になっていた。 そんな朝飛くんが羨ましい・・・。
そして、朝飛くんは私の席の隣。
いつもみんなが集まってくるけど、私はみんなが怖くてその場を立ち去る。 朝飛くんとは話してみたいのに・・・。

そんなある日、
「やっべぇ~・・・教科書忘れたぁーっ」
隣から朝飛くんの声。
「朝飛~♪ あたしがかしてあげるよぉ♪」
「いや~ 私が!!」
ほとんどの女子が朝飛くんのところへ・・・。
「みんなさんきゅっ♪ でもお前ら席遠いし、勉強中見れないから隣のこの子に見せてもらうわぁ~」

・・・えっ。
一瞬静まる教室・・・。
「こいつ!? 玲に!? やめときなよ~ 朝飛に霊がとりついちゃうじゃん!!」
「そうだよ~」
やっぱりみんなは大反対。
「ん? 何かよく分かんねぇけど、もうすぐ授業始まるぞ! はい、座った座ったーっ!!!」

朝飛くんに言われて、女子たちは席につく。
...キーンコーンカーンコーン...。
「えーと、名前・・・玲?だっけ? これからよろしく~♪ さっそくだけど、教科書忘れちゃってさ、見せてくれる?」
「あ・・・う・・・うん」
私は思わず言葉がつまる。
「お前さぁ~・・・何か暗いけど、どうしたの? 素はいいんだから、もっと自分に自信持てよ!!」

朝飛くんが言った言葉に、心を打たれるような感じがした。
何ていうか・・・こう、温かい感じ。
「・・・ありがとう。 友達・・・になってくれるの?」


「当たり前じゃん♪」






朝飛くん、あなたはいつでも、どんなときでも私に優しくしてくれていたよね。私は覚えているよ。 君との思い出を忘れてないよ? これが、私の人生を変えてくれた、最高の男の子、朝飛との出会い─。