「二階堂氏は、お元気ですかな?」 ソファに座ったまま校長がエビス顔で尋ねた。 「はぁ、変わりないようです」 松井は校長の向かいに腰をおろすと、ニコリともせずそう言った。 「1-Aの皆川葵君の欠席が、最近減ってきたそうで、担任の鈴木先生が胸をなでおろしています」 校長は笑顔を崩さずそう言った。