「彼女を乗せるなら、君が降りてくれよ。僕としてはどっちが乗っててもいいんだ。美人は立派なカーアクセサリーになるからね」 今野は半ばふてくされて言った。 「あっそう、じゃああたしたちココでさよならするわ」 夏希はそう言ってドアを開けると、さっさと降りた。 「ひどいなキミィ、食事の約束は?」 今野が眉間にしわを寄せた。 「フェラーリちゃんと食べればぁ」 葵と夏希は同時に叫んで笑った。