またしても暗〜い時間が流れる。

「えと…話したくなかったらいいよ…」
と恐々言ったら裕二は
「過去はほじくりかえすもんじゃないじゃん。綾香ちゃんだってあるでしょ?」

綾香は言葉につまる。



無いんす…恋愛音痴だから無いんすぅ〜!



とも言えず…
いや、言っておいた方がいいの?


と、格闘して綾香は口を開く。


「いやあの…実は私恋愛音痴で…言っちゃいけないことわからなくて…」

裕二はびっくりする。
「何で?俺とは普通に話してるじゃん」
と言われ
「裕二君とは何故か平気なの…だから会いたかったんだ」
素直に言った。
裕二は煙草を消し、
「そういう事は先にいいなさいね」
と頭をぽんぽんと撫でた。「ごめんね」

「もういいよ。食べよう」
と食事に戻った。


またもや夜から朝になった綾香の心。
単純である。

「食べたら帰ろうか」
との声に、つい
「えっ?もう?」
と言ってしまった。

裕二はプッとまたもや笑って帰り渋滞しちゃうからと言った。

「そ…そっか。渋滞になったら裕二君大変だもんね」
ちょっとがっかりしつつお店を出た。
車に乗り込みしょぼんとしていたら、顎に手が…これって…と思う前にまたもや裕二からのキス。
「行こうか」
と車は走り出した。