先生の天使

バーベキューはもう準備が終わっていた。
3人の男の人がいる。

「おー来たなー」
眼鏡をかけたイケメンがいう。
「悪いな準備やってもらって」
と裕二が言ったら綾香をみて
「いーっていーって。主役なんだから」
もうひとり体育会系のまっちょが綾香の所にくる。
「君かぁ裕二の最後の女」
握手を求めてくる。
綾香は戸惑って裕二をみるが裕二はにっこにっこと笑って見ている。
恐る恐る握手する。
「可愛いな〜裕二やめて俺にしない?」
と言われ、つい
「裕二君がいいです」
と答えてしまった。周りは爆笑し裕二は赤くなる。
「綾香…そういうこと言うなっていったろ?」
そこで綾香はハッとする。
「ああ、ごめんなさい。違うんです…」
というが後の祭り。
眼鏡が石井、まっちょが河合、もう一人、黙々と火を見ていたロン毛が黒井というらしい。
「斉木綾香です。宜しくお願いします」
とぺこりと頭をさげた。
「挨拶はそのへんにして食べよ〜ぜ」
石井が促す。
「そうだな。綾香、食べよ」
河合が紙皿と割り箸を配る。
肉や野菜が美味しそうに焼けている。
「よし、火もOK」
黒井が火から目を離す。
綾香の緊張はMAXだったが3人が笑わせてくれて一安心して楽しめた。

「こいつらは大学の友人でみんな先生なんだよ」
と裕二が教えてくれた。
「誰が何の教科が分る?」
黒井が言う。
綾香は悩んで「河合さんは体育ですよね?」
「当たり。優しすぎるでしょ。この問題。」と河合は不服そう。
「石井さんは…数学とか?」
「おしい!国語なんだよ」
「黒井さんは…理科?」
「当たり!よくわかったね。」
えへへ。と照れ笑いする。

綾香は知らなかった。この出会いが裕二との関係をも壊しかねない事になることを……