綾香は2階の自分の部屋に入って、やっとほっとした。

黒井が何を考えているのかも分からない。

でも…


怖い


前も黒井のせいで破局の危機だった。

だから綾香なりに怒っていたのだ。でも裕二に言うことでもないし、もう関係無い人だと思っていた。

部屋でそんな事を考えていると窓ガラスが「コン」と音をたてた。

「?」

何だろう?

「虫かな?」

綾香が部屋着に着替えるとまた「コン」と音がした。



何だろう?

綾香はカーテンをめくってこっそりと窓の外を見た。


「ひっ……!!!」


言葉にならなかった。そこにはにこやかに小石を持った黒井が立っていたのだ。