俺達は職員室の隅のソファーに腰かける。


『先生たちが帰ってすぐにあの子…』


涙ぐみながら話した。


『最近寝れないからって心寮内科に通っていたんです。安定剤を飲んでいたのですが睡眠薬と安定剤の量が増えていって。先生が帰った後様子がおかしくて部屋にいったらあの怪しいカメラが置いてあったのでまさかと思い問い詰めたらいきなり部屋に置いてあった薬を全部飲んでしまって。』


『全部?今広井は大丈夫なんですか?』


『はい、体は大丈夫なんですが口を聞いてくれなくて。今朝カウンセラーの方とは話すみたいでお話は聞きました。水瀬さんには大変申し訳なくて。一度会って謝りたいのですが。』


『水瀬は今回の盗撮の件は知りません。出来ればこのまま知らない方が水瀬は苦しまなくてすむのでそっとしておいて下さい。』


『ありがとうございます。今までお世話になりました。今後しばらく入院治療が必要と言われたので入院させて治したいと思います。』


『退学ということでよろしいんですか?休学手続きもできますが。』


『少し環境を変えないといけないと思うんです。 』


『わかりました。』


『ありがとうございました。』


広井のお母さんは頭を深々と下げ出ていった。