それから数年が経った。 僕は今夜も彼女と一緒に眠っている。僕が彼女の家に来てから6年が経つというのに、彼女は僕をぎゅっと抱きしめてこう言った。「ローズ、ローズ、あなたはわたしの大せつなたからものよ。」
それでも僕は彼女の言葉を半信半疑で聞いた。どうせ何年かしたら、僕のことなど見向きもしなくなるのだろう。
蝶ネクタイのウサギの言葉は僕の心にネバネバ張りついて剥がれなかった。