けっこうみんな自由に行動していたようだったけど、帰りの予定時刻を守れなかったのは僕たち四人だけだったみたい。

四人で宿に戻ると、大変なことになっていた。

団子屋さんに長いこと一緒にいた僕とレイは大勢の生徒に目撃されていて、いろんなうわさが飛び交っていた。

僕がカツアゲされていたり、僕がフラれていたりと
大抵のうわさは僕が悲惨な目にあってるものだったけど、中には二人が付き合ってるんだなんていうものもあった。
フミエちゃんが泣きながら走っていたのもあれやこれやとうわさになっていた。

でも、本当のことは誰にもわからなかった。

僕たちにもわからなかったからだ――