「ゆ・・・ま~ゆ~!!」


「へっ?!」

沙理の言葉で目が覚める。

あれ・・・?これ何時間目?

「なんで寝ちゃったの~?!あんたヤバイよ!」

「へっ?!なんでぇ?」


「それはオレの授業だからぁ~♪」

「なぬ?!」


私が声の主の方を見ると・・・そこには私の大好きな先生が立っていた。

「こ・・・国語?!」



私・・・あれからどうしちゃったんだろ・・・。

佐々木のこと好きってきづいてから・・・佐々木の授業だけ寝ちゃうんだよなぁ~・・・。
これって・・・好きになったから?!

な訳ないよね・・・。

寝不足かな?

最近、頭痛とか立ちくらみもヒドイし・・・。

まさか?!

佐々木がまぶしすぎるからとかじゃないよね?!

「い・・・お~い!」

私は、誰かの声で我に返る。

「オマエ最近大丈夫かぁ?」

「おぉ!佐々木!?」

「はぁぁ?!!佐々木って・・・中学生で先生を呼び捨てか!まだガキのくせに!」

「・・・・・・」


【ガキ】。

確かにそうだね。

33の先生から見たらものすごいガキ。
だって子供でもいい歳だもんね。

でも・・・その先生の今のガキって言葉・・・すっごい胸に刺さったなぁ。


先生のこと好きって気付いてから・・・苦しいや。

だって・・・ただ想ってるだけの恋だもん。
こんなの告白したくても無理じゃん。

振られるのがオチ。そんなのわかってる。


わかってるから・・・この好きって気持ちにブレーキかけてくれない?

アクセルがとまらないの・・・アクセル踏みっぱなし。


先生がいけないんだよ・・・そんな素振りばっかするから、そんなかわいい顔しか見せないから、そんな喋り方だから・・・。

好きって気持ちが止まらないよ・・・。

止めてくれないと・・・困るんだけど?