店長は、先生の手で警察に引き渡された。

素直に全てを認めている。

先生に寄り添われながら、刑事さんから聞かされた同機は、この世界を甘く見ていたわたしへの報復のように突き刺さる。

以前からわたしに気があった店長は、オーナーとわたしの親しい間柄に嫉妬していた。
そこへ、わたしを一番かわいがってくれていたおねぇ様が助言したらしい。


 『無理矢理でも自分の者にしてしまえばいいのよ。』


焦っていた店長は、助言のまま行動した。

何で、そんな事を助言したか。
その答えは、店長と同じ動機。

先生を想っていたから。


わたしは、自分の甘さを自分の身で思い知った。

女の世界。
嫉妬と妬みで成り立っている世界。

キラキラと輝くその世界で蝶のように舞っている自分が本当の自分と思い込んでいた。

二度と戻る事のない世界。

今夜、夜の蝶瑠璃は、その名を捨てた。