deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~


その日、わたしは家を出るつもりだった。

行き先も何も決まっているわけではなくて。

それでも、わたしの中でお父さんを他人としか思えなくなっていた。


わたしが、荷物をまとめているとお父さんが帰って来た。


わたしの姿を見つけると同時に逆上するお父さん。

わたしは、空中を舞った。


そして、壁に激突した。


ここまで、ひどいのは初めてかもしれない。

くちびるは切れ、額はパックリ割れている。

今までのわたしなら声を殺して絶えていた。

でも、今はちがう。


大声をあげて助けを呼んだ。


駆けつけてくる近所の人たち。

お父さんはあっという間に取り押さえられた。

わたしはそんなお父さんを見て、かすかに笑みを浮かべた。