世間はXmas一色。 民宿にも大きなもみの木が飾られる。 キラキラと光るイルミネーションが何色にも輝く。 空からふわふわと舞い散る粉雪がいっそうXmasを盛り上げる。 寝静まった民宿で、ツリーのイルミネーションを眺めつづける。 輝き続けるイルミネーションがあの頃のわたしを思いださせる。 もうずっと昔のような気がする。 でも、ほんの少し昔の事。 優等生の聖也も。 夜の蝶瑠璃も。 もういない。 今のわたしには肩書も何もない。