だから、わたしは色んな男の人と朝まで過ごすの。
カラオケでしょう。
お食事でしょう。

たいていは、おねぇ様同伴で。


そんな横で、いっぱいの愛の言葉を囁いてくれる。


だけど、わたしは身体は売らない。

どんなにみじめな人生でもそれだけはしてはいけないって思ってる。

お客の中には、しつこい親父もいるわ。

でも、そこは蝶のようにサラッと舞って、丁重にお断り。

けっこう、この仕事わたしに向いてるって思ってしまう。

華やかなスポットライトを浴びてるみたいで。

みじめな、深海聖也には戻れなくなる。

どっちが本当のわたし?

わたしは聖也?

瑠璃?


時々分からなくなるんだ。



でも、今のわたしは瑠璃でいる事が居心地がよくて。
ここがわたしの居場所だって思ってた。