さっきから、美沙が怖い・・・。




あたしの隣の席。



「美沙・・・?」



「ん?な~に?」



美沙がずーっと笑ってる。
イヤ、にやけてる?



「なんか、いい事あった?」



「あったりまえー」



あったんだ。



「んじゃ、そのいい事ってやらを
聞かせてよ。」



「華野はもう知ってるよ~」



「え・・・?何を・・・。

イヤ、知らない知らない。」




「なによ~もう!
恥ずかしいな~」



そう言って 肩の後ろをバチバチ
叩いてくる。



「痛い、痛い。」





「はぁ~翔人くんっー♪」




美沙が口にした名前。

あたしがさっき出逢った人。


「東大翔人」だった。