「ダメというか、なんというか… それって彰にとって 一番つらい選択なんぢゃないん? ゆきの自意識過剰かもしれんけども…」 「俺はちゃんといろいろ覚悟したうえで 言っとるんで?少々のことは 心配すんな。」 「…ありがとう。」 彰、その気持ちだけで ほんま嬉しいよ。ありがとう。 「…悠人んとこ、行こっか。」 彰がゆきの手を握って歩き始めた。 「…うん。」 冷えた彰の手。 ひやっと鳥肌がたつ。 でも、どこかホッとした。