「まさか、風船で降りるんじゃないんでしょうね!?」ナオミは言う。

そうだけどと風船を伸ばしながら言った。

「馬鹿じゃないの!?空飛ぶ風船はヘリウムがないととべないのよ!それともそのちっぽけな瓶に入ってるとも言うの!?馬鹿みたい」ナオミは右の口角を上げ、猫男を嘲笑った。完全に猫男をなめていた。


(…めんどくさい)
「そうだよ。この瓶に入ってるものを風船に差し込むんだ」

猫男は色んな色の風船の中から赤い風船を取り出す。瓶をもち、風船の口に差し込んだ。するとみるみる膨らんでいった。ある程度膨らましたら、瓶から抜き、口を結び上着のポケットから紐を取り出した。その紐を風船に結びつけ風船から手を離した。


「え…?本当に」

猫男は帽子から出した道具をしまい。風船のひもをもち窓の方へ向かった。

「ねぇ、そこから飛び降りるつもり!?」

「それ以外どうるすろっていうんだ」猫男は少し呆れていた。


「その態度、私の導火線に火がついたわ!ヘリウムでも一人の男を持ち上げることできないわ!まぁ、あなたがどうなろうと勝手だけどね!」


「ははは…そりゃどうも」

と言い、窓に足をかける。

「ちょ…本当にやめなさいよ!聞いてるの!?」
猫男は浮きながらこっちを見ていた。

「待って!」

と言うとナオミは窓から猫男にめがけて飛び出した。猫男にの足をつかみ


「私も連れていって!」


と叫んだ。